Vergilの独り言

語彙力の無さに定評のある、社会人兼どマイナーweb物書きオタクの独り言的な何か。映像作品の感想(とすら呼べるか怪しいもの)を不定期で投稿していきます

(ネタバレ注意)映画感想 其の15 『GODZILLA 怪獣惑星』

どうも、バージルです。

我が街札幌では、いよいよ雪が降り積もり、本格的な冬の季節が到来してしまいました。

筆者は生まれも育ちも札幌の道産子なわけですが、どうにも寒いのと雪は苦手で……とにかく交通の面で不便なのと、寒くて全てのやる気が奪われるのが嫌なんですよ!(寒くなければやる気が出るとは言ってない)

なんて不満がありつつも、札幌の街に住んでる以上はそんな環境ともまた例年通り付き合っていかなければならないわけで……今からちょっと気落ちしている次第でございます(´Д` )

 

さて、いかにも世間話な前置きを挟んだところで、今回感想を上げるのはこの映画。

筆者が子供の頃から愛して止まない映画シリーズの最新作にして、初の劇場アニメーション作品となった、話題のこちら!

 

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GODZILLA 怪獣惑星』

 

日本人どころか世界でも知らない者はいない怪獣の王、ゴジラのフルCGアニメ映画

「え? アニメでゴジラやんの??」とか情報が出た当初は思いましたが、ゴジラ大好き人間である筆者が「観に行かない」という選択肢を取るわけもなく、当然の如く劇場に足を運びましたよ٩( 'ω' )و

 

  • 既存のゴジラ映画のどれとも一線を画す、本格SFアクション映画

ゴジラという存在、ないし今作で30作目になる映画について語り出すと、おそらく一日かかっても書ききれないし、指が腱鞘炎になってしまうこと必至なので、その辺についてはあっさり目に書かせていただきます^^;

 

まずこの映画を観て抱いた印象としては、『(これまでのゴジラとは違うという良い意味で)ゴジラではない』でした。

 

20世紀初頭、世界各地で“怪獣”が複数出現し、人類は未知かつ大きすぎる脅威に晒され、とてつもない被害を受けました。

ここで現在の遥か未来(2049年くらいだっけな?)に生きている主人公ハルオ(CV宮野真守)の語りで、その過去の詳細が語られていったのですが、まずこの段階で、熱い!

 

映像に登場していたやつだけでもカマキラス、ドゴラ、オルガ(!!)、名前だけの登場でしたがアンギラスラドンヘドラなどが現れていたようで、筆者はもうそれだけでL(’ω’)┘三└(’ω’)」シュッシュッと内心テンション上がってしまいましたね。

この辺の怪獣による世界襲撃の様子は、小説版で詳しく描かれているようです。

話を聞く限りそちらもかなり面白そうなんですが、いかんせん筆者は小説を読むというのがどうも苦手でしてね……時間もガッツリ取られるし……なのでいっそネタバレとか見て情報を仕入れるのもいいかなって……思わなくも、なかったり……(おい物書き)

 

そしてそんな怪獣達の後に出現し、これまでの連中が可愛く思えるほど強大で圧倒的な力で人類を絶滅寸前まで追い込んだ、破壊神と呼ぶに相応しい最強の怪獣。

 

それが、我らがゴジラであるのです。

 

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Twitter上でも、公開前には散々「おじいちゃん」とか言われてたこののほほ〜んとした顔と、レジェゴジよりも更にがっちりした体型を備えた今回のゴジラ

 

こいつ、こんな優しそうなツラしといて、人類10億人以上殺してます。

 

それまでに数々の怪獣と戦って疲弊していた人類にトドメを刺しにきたかのような、まさにラスボス的存在が彼というわけです。

核を2000発ぶち込むという倫理観も環境への配慮も捨てた全面攻撃にさえ余裕で耐え抜き、地球を練り歩いて人類を皆殺しにするように活動するゴジラによって、人類は滅びの道へと向かわされていました。

もう地球にいるのは危険だ!ということで、残された人間達は宇宙船に乗って別の星への移住を決行します。

 

実は怪獣が現れてから、地球には異星人が多数訪れており、彼らのおかげで人間の技術や知識もまた進化していたので、宇宙船を作るくらい訳なかったのです。

 

そんなわけで地球を出て行った主人公達でしたが、食糧を始めとした物資の不足が深刻化し、いろいろあって(適当)もう一度地球に戻って生活を取り戻すべきだ!という流れになります。

 

調べてみると、地球を出発してから(地球の時間で)約二万年が経過しており、さすがにもうゴジラも生きてはいないだろうと、船内では結論が出ました。

人間が生活できる環境がまだ保たれてあるのかの確認も含め、無人偵察機を地球に射出。とりあえずまだ人間は活動できそうだ……というところで、音声から轟く唸り声が……!同時に偵察機の画面がロストしてしまいます。

そう、二万年経ってもまだ、ゴジラは存在していた。

戻ってきてしまった以上、もうゴジラと戦うしかないという事になり、主人公達は彼を殺すために作戦を立てます。

 

ここからの科学的な考察、推察、それを踏まえての戦略の考案などは、個人的にはとても見応えがありましたね。

これまでのゴジラ映画よりもさらに深い視点で、かつきっちりとしたSF的観点でゴジラという存在を紐解き、それにどう対処するかということが話し合われていて、非常に興味深かったです。

 

簡単に言うと、今回のゴジラは体が金属のような物質でできていて、それは電磁パルスのような物を発している。さらに体内に電磁場場発声器官のような物があって、それによって所謂ATフィールドのようなものを体の周囲に展開できる能力を備えている。

しかしそのバリアは、全面が一様の出力であるわけではなく、僅かに守りが薄くなっている箇所が存在し、そこを見つけ出して集中砲火で破壊、部位が再生する前に体内に特殊な装置を発射し、電磁バリアを無力化し、その後で本体を抹殺する——

 

このように、今回のゴジラ映画は完全なるSF映画仕立ての作品となっておりました。

筆者はSF映画大好きなのですんなり入り込めましたが、まあ不満点もあります^^;

 

宇宙人の存在や斬新なゴジラなどSF的な設定には文句無いですが、前半から中盤くらいまでの展開などが少し雑と言いますか……どうもあっさりしすぎている気がしたんですよね。

 

一番「もったいないな」と思ったのは、先述したゴジラ抹殺作戦に際し最低限必要な人員が600人ということで、船に残っている人間や異星人を含めた人型種族4000人の中からそんな人数を「死ぬ前提」である危険な任務に送り出せるか!と、上層部の人間は主人公ハルオ大尉の作戦に反対します。ごもっともです。

なので、ここから「馬鹿げているのは分かっているが、それでも戦わなきゃいけないんだ!頼むよだんな!」となり、次に有志者を募る際に「これは命を捨てに行くような危険な任務だ。でもどうか、力を貸して欲しい。人類の尊厳を取り戻すために」みたいな心震わされるような展開が待っているんだと、筆者は素人目ながらに予想していました。

 

はい、次のカットではいきなり600人が出撃していました(爆)

 

いや、もっとこうさぁ、死ぬのは怖いけど人類のためには戦わなきゃいけないっていう兵士の葛藤とか想いとかさあ、描けたんじゃないの……?  深掘りしすぎないようにって言っても、あれはないでしょうよ……思わず首を傾げましたよあの流れは。

小説版ならもっと違ってたのかもしれないけど、とりあえず映画版のあの流れは大きく減点でしたね……(・ω・`)

 

しかし!そんなマイナス点も、地球に戻ってきたくらいから一気にプラスへと変わっていきました!!!(チョロい)

 

地球に降り立ちゴジラを探そうと準備を整えていた人間達に早速ゴジラが……!

とはならず、まずはこんな奴ら↓が彼らをお出迎えしてきました。

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セルヴァムと呼ばれるこいつらは、体が金属のような物質でできており、ゴジラから発生した亜種のような存在であることが後に判明します。

動きが早く分かりづらいですが、羽を持ったトカゲみたいな見た目です。

凶暴で攻撃性が高く、人間を見つけると容赦なく襲いかかってくるような化け物ですが、攻撃能力は体当たりや噛みつきなど原始的なものしかなく、人間が持つ重火器で始末できる耐久力しか持ち合わせていないため、単体で見ると大したことはないです。

しかしこいつらの厄介なところは、群れを成しているというところです。

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ガメラのギャオスを彷彿とさせる襲撃シーンは、スピード感があって非常に迫力がありました。

小型だけど大量に襲いかかってくる生物って、どんな媒体でもやっぱり最悪の存在ですよね……ゲームなんかに出てきたら一番イライラさせられそうなタイプですw

 

こいつらの奇襲によって到着早々大きな被害を受け、人間達は当初の目的「ゴジラ討伐」を諦めて母船に帰る判断を強いられるハメになります。いや、結局帰るにしても倒すにしてもやることさほど変わんないからじゃあ倒そうよって、CV櫻井孝宏の異星人が言うんですけどね(゚∀゚)

 

そしてすぐにゴジラを発見するのですが、やはりそこは怪獣の王、自分の亜種のような存在であるセルヴァムなんかとは比較にならない強さでした。

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砲弾などの通常攻撃なんかではビクともせず、逆に向こうは超高圧縮ビームのような熱戦で撃ち抜くようにこちらを攻撃し、次々と仲間の命を奪っていきます。

 

シン・ゴジラゴジラは「降りかかる火の粉は払う」ような感じでしたが、こちらは明確に「人間殺す」という意志を持っているかのように行動しているので、もうひたすら怖いです。圧倒的絶望を感じさせてくれます。

 

シンよりも“敵”として立ちはだかる存在のゴジラを描いていたのは、初代やシンなどをリスペクトしていた感じがあって良かったです。人類側が一致団結して戦うという様子も、熱くなりましたし。

 

多大な犠牲を払いつつも、当初の作戦を実行に移し、弱点と判明した背びれを破壊し、再生する前に体内に特殊な装置を打ち込み、結果体内の機関が暴走し、ゴジラは粉々に吹き飛ばされます。

 

やったね人類大勝利ー!(おいやめろ)と、多くの兵士は喜んでいましたが、ハルオや科学者(CV杉田智和)は冷静に事態を見極め、まだ他にもゴジラはいると結論づけました、

 

そんな彼らの期待(?)に応えるかのように、前方にあった山が崩れ、中からまたゴジラが!!

 

その体長、なんと300メートル長!体重は10万トン越え!でかぁあああい!!説明不要!!!

 

実はさっき倒したゴジラは二万年前に見たゴジラと同一の個体ではなく、「その時と同じくらいのサイズに成長しただけのゴジラ細胞分裂体」だったのです。

本来のゴジラは二万年をまっとうに生き延び、まっとうに成長し、ここまでの巨大さを手に入れた。

しかも攻撃性能も半端ではなく、急いで逃げようとする人間達を、口から放つ真空波と尻尾の一振りだけで壊滅させてしまいました。

 

まだ熱戦すら打ってないのに、この有様。

これまで力を合わせて、犠牲も出しながらも命がけで戦って、やっとのことで得たと思った勝利が、もはやなんの意味もなかったと思い知らされた、果てなき絶望。

 

こんなん!人類如きが!勝てるわけないやろ!

 

こんなにも絶望を味わわされた瞬間はそう多くありません。

こんな状況からどう反撃に向かうのか……想像もできないですが、これはもう期待するしかありません!( ^∀^)

 

  • 総評

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気がつけばすんごい長く書いてしまいましたが(汗)

 

ツッコミを入れようと思えばたくさんあるような気がするし、不満点も多少ありますが、本作は一SFアクション映画として、かなり上出来な作品になっていると思います。

アニメーションは(あくまでも個人的な意見なので無視してもらっていいですが)人の動きのカクつくような感じが筆者はどうにも好きになれず、そこは最後まで解消されませんでしたが、それ以外のCGの質やモーションのクオリティについては圧巻の一言でした。

「これが新時代のゴジラかぁ……」と、後半からの怒涛のバトルシーンは圧倒されてしまいました。

 

ゴジラが好きな人でも、SFが好きな人でも、アニメ映画が好きな人でも、どんな人でも楽しめるアクション映画だと思います。こんな見応えのあるアニメ映画を作れるとは、さすが日本のクリエイター陣だなと、シン・ゴジラに続いて「この国はまだまだやれる」と思わされた(あっちは実写ですが)傑作です。

しかも!この怪獣惑星は“第1章”ということで、残り二作が予定されています。

 

さらーに、エンドロール後の映像で、早くも第2章の情報が!!

それがこちら↓

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GODZILLA 決戦機動増殖都市』

 

え、なにこの圧倒的特異点感は(困惑)

Twitterなどでも既に公式で公開されており、次回は今作でもチラッと出てきていた“メカゴジラ”が登場するとのこと!てかもうキービジュアルにデカデカと映ってるし!

これはもう、我々ゴジラファンは今からワクワクせざるを得ませんな( ˘ω˘ )

 

ゴジラ誕生の経緯、彼を殺す解決策、メカゴジラとはなにか? そしてエンドロール後の映像で顔見せした褐色の少女の正体は?

まだまだ謎の多いアニゴジシリーズ、今後どのように紐解かれ、そして熱いドラマを見せてくれるのか、期待と興奮に満ち溢れている筆者でございます╭( ・ㅂ・)و ̑̑ グッ

 

それでは、長くなってしまいましたが、今回はこの辺で。

ご一読いただき、ありがとうございました。また次の作品でお会いしましょう。